JATAC|特定非営利活動法人ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会

特定非営利活動法人ジャパン・アスレチック・トレーナーズ協会
Nonprofit Organization Japan Athletic Trainers Association for Certification

スポーツ外傷・障害予防の立場からスポーツを支えるために NPO法人JATAC事務局
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2010年11月01日

第10回米国アスレチックトレーナー研修

 記念すべき西暦2000年を最後に開催がストップしていた豪州 研 修 が 4年 振りに 開催されま し た。5月1日に日本を出発し、サウスオーストラリア大学で開催されたワークショップ!こは、岩田勝団長(副会長・大阪体育大学)の下、国内パート1を終了した11名が参加しました。参加者は、近江俊正(青森)、相原雄一、新井達也(以上埼玉)、渡辺英一(神奈川)、伊澤政男(東京)、齋藤和利(福井)、岡村大(愛知)、早川豪徳・永戸マトヨ(以上福岡)の会員9名と一般参加2名でした。豪州研修に遅れること1日、第3回目となる米国研修「アドバンスコース」には9名の参加がありました。会場はこれで10回目の研修となるポートランド州立大学。会員の参加は、細谷賢一(宮械)、飯塚英貴(埼玉)、高間敦子(愛知)、愛知秀一、木全健太郎(以上岐阜)、竹内繁、小高行雄(以上米国留学中)の7名でした。

ポートランド研修記

細谷 賢一(NPO法人JATAC宮城)
『アメリカ』・・・真っ先に頭に思い浮かぶイメージとして歌手、浜田省吾のアルバムJ.BOYの中に収録されている『AMERICA』。 We were look’ in for AMERICAそんな歌詞のワンフレーズが印象的な高校時代からの憧れの場所。しかしただ単に憧れだけではなく、私自身、大学のアイスホッケ一部を見ており、今までのトレーナー活動における再確認をしたいという強い思いで10回目を迎えるポートランド研修に参加しました。 実際にPSUでの研修では、日本の学生スポーツにおけるアスレチックトレーナーの役割・環境とは全くシステムが異なることに驚愕致しました。以前からアスレチックトレーナーに関連する書籍、JATACの全国活動報告会及び学会誌等でその現状には触れていたものの、選手自身の体のケアに関しての意識の高さはもちろんのこと、選手が競技で使用する道具の管理を行う専門職が大学内に常勤していること、週に一度チームドクターがボランティアで大学に来られ問題がある選手に対しての診察及び大学内のアスレチックトレーナーに対してハビリを指示すること、またアメリカはよく裁判社会と称されるように、4年生の卒業時期には、将来的に日常生活に支障をきたすことのないよう選手全員に対して『チェックアウトフィジカル』と言われるメディカルチェック行うこと、ハワイ州においては、常勤のアスレチックトレーナーを高校に配置させることが州の法律で定められているというように、日本の現状では考えられないようなことばかりでありました。日本の各年代の様々なスポーツ現場においては未だ、現場とフィジカル・メディカル面の個々が独立しており、選手に問題が発生した場合、現場復帰一つにしても連絡調整がまとめて極めて困難であり、選手自身が大変辛い思いをすることが数多く見受けられます。“Seeing is believing"という言葉通り、今回自分の目でアメリカの現状に触れられたことは大変有意義であり、今後の方向性が見え微力ながらもトレーナー活動に活かしていきたいと考えております。最後にJimはじめPSUのトレーナーの方々、菊地事務局長、参加された先生方に心から御礼申し上げます。

2004年ポートランド研修報告

飯塚 英貴(NPO法人JATAC埼玉)
アスレチックトレーナ一本来の活動を見たく、ポートランドの研修会に参加したときの報告を数します。
最初にNBAバスケットボールチームTRAIL BLAZERSの施設を見学しました。その後、Portland State UniversityにてAthletic Trainingに使う器具の紹介がありました。その後、最大酸素摂取量や最大心拍数の計測、体脂肪測定の方法などの講義を受けました。翌日はナイキ本社に行き、会社内の施設の一部を見学しました。中には社員のためのフィットネス施設、トレーナーズルームなどもあり、社員が少しでも健康でいられるようにと配慮されていました。その後、Reboundというクリニックにてリハビリ器具の紹介や肩の機能訓練の基本などを学びました。翌日はPortland State University肉のトレーニング施設を見学し、ウエイトリフテイングのレベルに合わせたやり方や、他のトレーニング方法を学びました。その後は、他の大学のトレーナーズルームやアメリカンフットボールのプロテクターの紹介、テーピングやキャスティングの実習、大学のトレーナーが使っている手技療法などの紹介などがありました。他にも沢山紹介したいことなどありますが、実際に研修に行って私が感じたことは、健康で元気な体を維持していく上で、スポーツは重要な事ですが、日本と違いアメリカではスポーツを日常的にしている人lま沢山います。その中で、安全に怪我のないようにするために様々な配慮がありました。アメリカンフットボールは怪我を起こしやすいスポーツの一つですが、選手一人一人チェックし、それぞれ選手の体格やポジションに合わせたプロテクターやヘルメットを作り、管理する専門の仕事をしている人が、大学やチームに必ずいます。他に試合中に怪我人が出てもすぐに病院に搬送できるように救急車が常に待機しており、緊急時やもしもの怪我が起こっても対応できているようにされています。その中で、NATA公認のアスレチックトレーナーは選手に事故や怪我のないように試合前や試合中、試合後もしっかりと選手をサポートしていました。試合や練習の中において現場で起こりえる事をあたりまえのようにこなし、プライドと自信を持ってしっかりと仕事をしている。そんなNATAの方々に深〈尊敬の念を抱きました。そして、今回の研修に参加された様々な地域から集まってきたJATAC会員の先生方とお話をし、少しでも日本のアスレチックトレーニングが発展して行くためにとそれぞれ意見を述べて話し合えた事が何よりも重要だったかもしれません。そして、それぞれアメリカで学んだ事を持ち帰り、JATAC会員の活動に反映されていく事を強く願います。最後に今回の研修会を企画して下さったJim Wallis 並びにPortland State Universityのアスレチックトレーナーの皆棟、一緒に研修会に引率して頂いたJATAC事務局長の菊地先生に深く感謝いたします。
講習1日目 @NBAポートランド・トレイルブレーザーズ施設見学
Aフットボール練習前のケア視察
Bバランスボールを使ったリハ (Tara Hebert ATC/R)
Cフィットネスアセスメント (Dr. Gary Brodowicz)
Dチームドクターを招いて夕食会
講習2日目 @ナイキワールドキャンパス視察
A職員用リハ施設視察 (Cathy McCelevy ATC/R)
Bチーム専属PTのクリニックにて講習:外科的処置後―急性なリハピリテーションの原則 (Doug Rosario, RPT)
講習3日目 @ストレングス&コンディショニングの最新情報 (Albert Dexter, C SCS)
Aルイス&クラーク大学トレーナールーム視察
B競技者のための用具・備品の準備 (Rick McReynolds & Dave Vizzini, Equipt. Coordinator)
Cトリートメントセンター自由見学
講習4日目 @キャスティング:軽度・強度の固定,パッディングの条件 (Duane Duey ATC/R)
A適切な体重調整 (Dr. Gary Brodowicz)
B下肢・背部のリハビリテーション (Maryanne Groff ATC/R)
C上肢のリハビリテーション (Jonathan Huwa ATC/R)
DJim先生の自宅で修了式兼BBQパーティ
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posted by jatac-atc at 00:19| 海外研修