平成12年11月2日〜8日(豪州アデレード市)
第3回スポーツ・ポダイアトリー・セミナー,通称「フットワークショップ・パートU」が,20世紀最後のオリンピックの興奮醒めやらぬ(?)豪州南オーストラリア大学(南オーストラリア州アデレード市)で開催されました。本協会から,狩野和利会員、輿水正子会員、刑部治会員(以上東京都支部)、丸山剛会員(長野県支部)、竹内繁会員(埼玉県支部,米国留学中)の5名、日本スポーツ整復療法学会から渡辺英一氏(神奈川県)、有永憲人氏(宮城県洞口接骨院,現地留学中)計7名の参加がありました。
オーストラリア研修報告 (アデレード)
丸山 剛(長野県支部、会員番号000315)平成12年6月17日・18日に開催されたポダイアトリック・バイオメカニクス・パートTに参加し,その講義内容には新鮮さと,驚きと,興味を惹かれるものがあり,かつ現場においても即有効に活用できる内容であったので,パートUにも参加したいと考えていた。しかし,1週間も休診するリスクを考え,参加することに躊躇していた。しかしながら家人の強い勧めがあり,オーストラリアにおける第3回スポーツ・ポダイアトリー・フットワークショップ・パートUに参加することができた。
私たち一行は,平成12年11月2日夜に成田を出発し,アデレードに到着したのは現地時間のお昼頃であった。サウスオーストラリア大学でのワークショップはその日の午後から早速始まり,7日午前中まで行われた。内容は歩行とその分析方法・障害別徒手検査法・障害別ストレッチング法・バイオメカニクス的なテーピング法・足底板についての基本的な考え方とモデリング実習・神経学講座及びPort Adelaide Football Club Trainer House, The Orthotic Factory, Sportsmed.SA の見学であった。その中で特に勉強になったものは,障害別ストレッチング方法で学んだダイナミックなストレッチング方法と神経学講座であった。ダイナミックなストレッチング方法は普段私が指導しているスタティックなストレッチングと違い,筋肉がストレッチされていることに気づかない誰にでも有用なストレッチングで,帰国後指導した結果においても大変好評であった。また,神経学講座では,最新のトピックや筋肉と神経の位置関係,神経の伝達路など興味深い講座であった。今回1週間休診し第3回スポーツ・ポダイアトリー・フットワークショップ・パートUに参加し,得ることができたものは数限りなく,私の仕事上・人生上の大きな財産となった。
終わりに,今回の第3回スポーツ・ポダイアトリー・フットワークショップ・パートU開催に向けて奔走されたJATAC事務局長の菊地先生,引率・通訳をされた蛭間先生及び関係諸先生方にこの紙上をお借りして心から御礼申し上げます。
研修旅行記
輿水 正子(東京都支部、会員番号000636)初めてのオーストラリア,楽しみにしていましたが,今回は,なかなか人数が集まらずいけるか心配でしたが,少人数だがいけることになりました。人数が少ない分,皆仲良くなり,団結し,楽しいワークショップになりました。なんてたって,女性1人ですからまるで女王様のような扱い・・・?私が勉強不足だから,毎日が興味津々のことばかり。テーピング,ストレッチング,膝の検査法,足底板等。どれもこれも役に立つ事ばかりでありました。また,オーストラリアフットボールチーム,スポーツメディカルへの見学。フットボールチームでは,初めて見るセカンドスキン,日本にはないテーピングのテープ,又,気前のいい彼らからそれらを頂いてきてしまいました。テーピングをしてもらったり,チームのマッサージ師に渡辺先生がマッサージをしたり,ノンアルコールの小さなパーティをして和気あいあいで楽しい時を過ごしてきました。スポーツメディカルでは,こんな病院が日本にもあれば最高なのにと思いました。又,オペ,注射,薬,入院Xpを除けば接骨院もこういう形でできると思いました。
足底板にしても,これから日本でもニーズがあると思い,皆でもっと勉強をしていくことを約束しました。今度,パートVが日本である時は,ぜひ参加したいと思います。
私は,ワークショップ終了後,一人オーストラリアに残りアデレードを満喫してきました。オーストラリア人は何となく日本人的に感じ,物価も安いし,老後,日本人がオーストラリアに住みたがるのがよくわかる気がしました。私もその一人です。ただ,残念なことは,講習会の間,全ての写真がパノラマだったことです。まぁ,私らしいと言えば私らしいと自分に言い聞かせています。ガッカリ!
一緒に行った渡辺先生,丸山先生,刑部先生,狩野先生,アメリカから来た竹内先生,オーストラリアの有永先生,楽しかったです。ありがとうございました。又,蛭間先生,通訳,ありがとうございました。菊地先生,お留守番,お見送りありがとうございました。とても充実したワークショップを開催してくれたJATACに感謝します。