東北ブロック
第1回.東北ブロック講習会(平成19年9月16日;フォレスト仙台) 参加人数:JATAC関係20名、柔整関係22名
中野偉夫先生(JATAC理事、静岡大学名誉教授)による「トレーナーの基礎」、粟野まゆ子先生(東京学芸大学講師)による「Gボールの基本から応用まで」を実施。司会が岩手県、山内春雄支部長、受付を福島県、植田和徳支部長と草野謙一郎役員。多くのメンバーの熱心な聴講と慣れないGボールに悪戦苦闘の充実した講習会となった。
今回は山内支部長(岩手)、植田支部長(福島)、草野役員(福島)の働きでスムースな運営が出来感謝に耐えない。片岡副会長には開演の辞、また、前日には役員会でこれからの東北に期待を込めた話を頂きました。今回の講習会は中野先生、粟野先生に大変お世話になりました。改めて御礼申し上げます。影で支えて下さった、社団法人宮城県柔道整復師会の上泉会長、中川副会長、松元理事に深く感謝します。
関東・東京ブロック
平成19年12月2日(日)、江東区豊洲文化センターに於いて表題研修会が開催されました(参加者37名)。演題は3題で、最初に池田克紀先生(東京学芸大学教授・本協会理事)をお招きして「操体法の理論と実際」をご講演頂きました。操体とは医師である故橋本敬三氏が体系化したもので、人間が健康で生きて行く為の基本的要件としての食・息・動・想が相関し、環境との関わりの中で快適に存在していることが重要とのこと。池田先生は操体法との出会いをご自分の体験を基にお話しされ、実技では二人一組で快感覚を探りながら全身から指先の細部におよぶ具体的で体系的な体の動かし方を教わりました。特に相手の体を動かす際の抵抗(誘導)の力がとても軽微であることには驚かされました。
2題目は入澤正会員に「下肢の障害とバイオメカニクス-足底ストラップの応用-」と題してご講演頂きました。氏は本協会主催のフットワークショップを皮切りに豪州、米国にて足底板療法の研鑽を積まれており、下肢のバイオメカニクスの基礎と貴重な症例をご報告いただきました。後半は過回内予防の為のテーピング法が紹介され、特に前足部の機能性と後足部の安定性の為の一工夫や足関節捻挫での応用法等、大変参考になりました。
3題目は菅俣弘道会員に「医療安全-医療事故被害者の立場から-」をご講演頂きました。2000年4月愛娘の笑美ちゃんを医療ミスにより亡くされて以来、全国の病院等で講演活動を続けておられます。また菅俣会員は医療安全にも積極的に取り組まれており、ヒューマンエラーを起こさない為のシステム作りも着実に進行しているとのこと。時折笑美ちゃんの写真が出ると今でも目頭が熱くなるとの思いを語られ、胸を熱く拝聴いたしました。 文責:今井裕之(埼玉支部) ※ニュースレポート42号より
近畿ブロック
ATAC近畿活動報告会・研修会(平成19年7月1日;兵庫県柔道整復師会館)
- 「第11回活動報告会」会員の発表4題
- 「テーピング競技会」
埼玉支部
4月29日に埼玉新都心With Youさいたまで行われた今回の講習会は、会員、一般併せて50名が参加し、盛大に行われた。スポーツ選手に対するコンディショニングと題して、ホリスティックコンディショニング協会の岩間徹先生に講義をお願いした。ホリスティックとは「包括的」という意味を持っていて、本講習会のコンセプトは、筋弱化(機能低下)している部位をチエックし、様々な手法を使って修正していくというものであった。姿勢反射や平衡反応、運動連鎖など動作の基礎をおさらいした後、立位、歩行、座位、臥位 などで筋弱化している部位のチエックを行った。各部位の筋力チエックで、普段、何気なく行っている日常生活動作においても、自然に体軸が乱れていることに気づかされた。各部の筋弱化は単一の筋のみで発生するものではなく、運動連鎖(ここではマイナス連鎖と表現されていた)によって起こってくるため、単に局所にアプローチを行うだけでなく、遠隔部位からの促通を行うことも大切であるということがわかった。バランスボールやソフトギムボールの効果的な使用法も紹介して頂き、今後の治療の幅が広がると参加者には大変好評であった。現在、様々な治療法があるが、我々は得意な手法に偏りがちである。患者様の体にあった効果的なものを”ホリスティック”に考えた上でその手法を選択することが大切であると再認識できた講習会であった。
(文責 金井英樹)
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東京支部
平成19年9月2日(日)13:時-16時30分、銀座区民会館に於いて支部研修会が開催された。
演題1:スポーツにおける肩関節障害について
今年6月、米国より帰国されたNATAATC竹内繁会員が最新の米国における肩の障害について、機能解剖から肩の評価に基づくアスレティックリハビリテーションまで実技を交えて講演された。特に、肩関節の動きは肩甲骨の安定性が重要であり、動作が上腕に十分な力が伝わるには、肩甲骨を正常に機能させるよう、僧帽筋や前鋸筋、体幹を含めた他の筋群をトレーニングする必要があること、また、肩関節は投球動作時に7,000°/秒という速度で動く関節であり、最も効率の良いトレーニング法を紹介し、障害を起こす前にいかに予防するかが一番大切であることを強調された。
演題2:介護保健施設における機能訓練指導
練馬区内の施設で早期から実施している小池龍太郎理事より介護保険の基礎からデイサービスセンターでの機能訓練指導員として柔整師がどのように関わっているかその現状を紹介があった。内容は、温熱療法、マッサージ、ROMや筋増強訓練など個別に行い、集団体操、頭の体操等、15名位を3時間かけて行っているとのこと。今後、超高齢社会を迎える我が国では介護保健施設での柔整師の活躍が大いに期待される。
演題3:東京マラソン2007におけるトレーナー活動
最後に上記演題でシンポジウムが行われた。はじめに活動経緯、大会のトリートメント集計等を報告後、10kmゴールとマラソンゴールそれぞれの担当者から当日の活動紹介があった。両会場とも、大会担当者との連絡がとれず、活動場所が変更されていたり、用意される予定の備品が無い状況で、急遽医療コーナーからテーブル、椅子、毛布などを調達し、案内掲示も紙に手書きで貼り付けて何とか設営した。全国から集まった35名の会員が日頃の活動経験を生かし、力を合わせて無事にトレーナー活動を終えることができたことは大変良かったが、反省点が沢山出された。特に、スタート時、雨で気温5℃の気象条件の中、マラソンゴールでは毛布が不足し、選手は寒さで大変だったとのこと。大会担当者とJATACとの事前調整を緊密に行い、医療班との連携、備品の確認、活動場所への掲示板の設置等の要望が出された。また、JATAC本部として活動のガイドライン、トリートメントシートの統一など早急に作成する必要があるという意見が出された。今後、これらの反省点を生かし、JATACの力を結集して体年の大会の成功を誓い、シンポジストと出席者の皆様にお礼を述べ、シンポジウムを終了した。(文責:伊澤政男) ※ニュースレポート第41号より
静岡支部
JATAC静岡平成19年度第1回講習会が6月17日静岡市中央体育館に於いて開催された。本講習会は「ピラティスメソード基礎編」と題してJR東日本スポーツ大塚ひとみ先生に講師をお願いし、理論と実技の2本立てで行われた。会員、学生合わせて34名が出席した。
平成19年度第2回講習会(平成19年10月28日;静岡県接骨会館)
- 「筋電気刺激(EMS)を利用した筋力強化」 講師:福田貴(伊藤超短波株式会社)
- 「身体の動きから診た評価とトレーニング」 講師:中山純一(R-Body Project)
愛知支部
平成19年10月14日(日)、岡崎市中央総合体育館会議室にて、午前中に支部臨時総会が開催された。会則に従い支部長、副支部長及び理事を選出し、今後の活動方針について活発に意見交換がなされた。会員26名の入会を得てJATAC愛知として今後、活発な活動が期待される。午後は講師に竹内繁先生(JATAC埼玉、NATA認定AT、NEC男子バレ−ボ−ル部AT)をお招きしてNATA認定ATまでの教育システムについてと、肩についてご講演いただいた。肩についてはSLAP損傷の徒手検査法について感度、特異度を組合せて、より確実に判断する必要性について、また、運動連鎖からの上肢の運動と下肢、体幹の関係、肩甲骨の動きと、動きの異常による肩の痛みについて等、興味深いご講演があり岐阜県からの5名を含め、16名の参加によりJATAC愛知として、初めての支部研修会を大変有意義な時間で終えることが出来ました。(文責:大野重雄) ※ニュースレポート第41号より
![]() 右が新支部長の井原正晴先生 |
![]() 講習会の様子 |
![]() 前列右から2番目が竹内先生 |
滋賀支部
日本スポーツマスターズ2007びわこ大会事前研修会(平成19年7月29日;明日都大津5F会議室)
- 「スポーツ外傷と応急処置」 講師:坂井田稔(社会保険滋賀病院整形外科部長)
- 「トレーナー活動の基本とガイドライン」 講師:前田剛伸(JATAC滋賀支部・JATAC認定アスレチックトレーナー)
- 「テーピング・アイシング・マッサージの実技」 講師:川戸典知(JATAC滋賀支部)
宮崎支部
JATAC宮崎では支部発足以来、初の支部研修会を1月20日、(社)宮崎県柔道整復師会会館(宮崎市神宮東)で開催した。まず、中馬健会員(日向学院男子バレー部トレーナー)が、『バレーボール競技でのスポーツトレーナーとしての実際』と題し、第38回春高バレー、平成19年度全国高校総体に帯同し現場から学んだ経験を中心にバレーボール競技での具体的なノウハウを述べた。第2題は、元宮崎県ラグビーフットボール協会安全対策委員長で、長年高校ラグビー大会のメディカルとして現場に立ってきた野邊隆会員が、『ラグビー競技現場からスポーツトレーナーに求めるもの』と題し、ラグビー競技におけるトレーナーの在り方を述べた。
昼食をはさみ午後より、寺原雅典会員(日本超音波骨軟組織学会理事)が『超音波エコー観察の基礎とスポーツ現場への応用』で、超音波の仕組みから柔整師や鍼灸師が使用する際の留意点、スポーツ現場での利用法などを語った。最後にビデオ講習『現場が求めるトレーナーとは』で、乾真寛氏(福岡大学スポーツ科学科教授、ユニバーシアードサッカー日本代表監督)が、平成17年のJATAC第4回認定講習会in福岡で行った講習がビデオ上映され、チームを目的まで導くためのトレーナーの役割などを学んだ。
(文責:寺原雅典) ※ニュースレポート42号より
![]() 司会進行の寺原会員 |
![]() 野邊会員 |
![]() 熱心に聞き入る参加者 |