モビリティケア(身体の繋がりと運動連鎖)
3月12日(日)。この数日だいぶ春めいてきて温かくなってきた。当日もまずまずの日和で近くの岡崎城公園は賑わっていた。そんな折、岡崎市のリブラでモビリテイー・ケアの講習会が開催された。愛知支部ではここ数年来外部講師を呼ばず内部講師での講習であったが今年は外部講師をお招きしての開催であった。
先ずは講師;浅野俊介氏の自己紹介から入ってモビリテイー・ケアに至るまでの歴史を紹介頂いた。そして基礎、応用と発展しながら実技を交えながらの講習スタイルであった。
ビジュアル的にはストレッチングを指導しているかのように見える。左右の関節の動きを診た上で関節の固さ、拮抗筋における各々の筋の動き、応答性を確認する。その関節ばかりでない。周辺の関節に及ぶ広範囲な身体を診てアナトミートレイン、筋の連動性の良し悪しを評価する。
脊柱の生理的弯曲から正しい姿勢とは何か?猫の動きから人間もあるべき動作の方向性。こんな様々な観点を総括しながら関節を動かしていく。
そこで神経的アプローチをしていく。幸せなシーンを考えれば動きは良くなる。思い出したくもない辛く嫌な事を思い起こせば身体は固くこわばる。交互に回想させながら身体を操っていく。操体法にも酷似する。股関節のアプローチのみであった手技はやがて背中〜頸椎迄モビリティは連動していく。この脊柱が動き、それに伴って四肢も動く。この手技さえ覚えればどこの部位でも治療可能だと感じた。患者様の体をあそこまで自分の思い描いたかのように操れる浅野先生は楽しんでいるかのようにさえ見えた。
“自分が楽しんで施術すれば患者さんも楽になる”セミナー最後に先生が言った一言が講習の締め言葉であった。(愛知支部支部長:井原正晴)



